サブメニュー

    ●週刊「世界と日本」コラム

    外部各種イベント・セミナー情報

    • 皆様からの情報もお待ちしております

    お役立ちリンク集

    • お役立ちサイトをご紹介します

    Coffee Break

    • 政治からちょっと離れた時間をお届けできればと思いご紹介します

    東京懇談会録

    • ※会員の方向けのページです

    ●時局への発言ほか

    明治維新150年チャンネル

    • 2018年、平成30年は明治維新からちょうど150年。
    • お知らせ

      ●会員専用コンテンツの閲覧について
      法人会員及び個人会員、週刊・月刊「世界と日本」購読者の方で、パスワードをお忘れの方はその旨をメールにてご連絡ください。その際に契約内容が分かる内容を明記ください。折り返し、小社で確認後メールにてご連絡します。

      パスワードお問い合わせ先

      tokyo@naigainews.jp

    Coffee Break<週刊「世界と日本」2250号より>

    爽風エッセイ

    チェコ エアコンのない交通機関

     

     

     

     

     

     

     

    鉄道フォトライター

    橋爪 智之 

     基本的にチェコの夏は比較的涼しく、湿気も少ないので過ごしやすい。最近は温暖化の影響で、気温が上昇したようにも感じるが、空気そのものは熱風が吹きつけるような日本の夏とは異なり、日陰に入ればひんやりするほどだ。そのお陰で、筆者の自宅にはエアコンもないが、それは公共交通機関も同じ。

     チェコの交通機関は、長距離を結ぶ特急列車や都市間高速バスを除き、つい数年前までエアコンが付いていない車両が大半を占めていた。多くの列車は窓を全開にして走行し、乗客の一部は窓から顔を出して、風に当たって涼んでいた。もちろん、危険なので大きく身を乗り出してはいけないが、やってみるとまるでオープンカーにでも乗っているような気分で、これが意外と気分爽快なのだ。

     列車の速度は、ローカル線であれば50〜60キロくらいののんびりした速度で、顔に当たる田舎の風も実に心地良いものだが、ひとたび幹線へ入ると、速度は120〜140キロと倍以上になることもある。この速度になると髪は乱れるし目に埃は入るし、楽しいものではなくなるうえ、チェコの旧型車両は今もトイレが垂れ流し式なので、運が悪いと排水後の水しぶきを被ることにもなりかねないので、あまり顔を出さない方が身のためだ。

     とはいえ、エアコンのない密閉された車内は、いくら涼しい気候とはいえさすがに暑いので、全速力で走行中も窓は全開のまま、今度はとんでもない騒音に悩まされることになる。ローカル線であれば、ゴットンゴットンという車輪が刻む線路の音がのんびり聞こえてくるくらいで、昼下がりであれば眠気を催すくらいだが、高速走行中は車内での会話も困難となる。やはり快適性という面で言えば、エアコン付きの特急用車両に軍配が上がる。

     トラムやバスなどの都市交通も、つい最近まではほぼ全てがエアコンのない車両で、とにかく車内が暑かった。首都プラハは、都市の観光アトラクションの目玉としてトラムを売り出しており、プラハで活躍してきた車両のみならず、他都市でお役御免となった車両も引き取っているほどだが、そんな状況だからエアコンの普及率も低い。旧型車両は鉄道ファンには大変な人気で、このトラムを撮影するためだけに日本から訪問する熱心なファンもいるほどだが、住人からすれば、特に夏場はエアコンの付いている新型車両に乗りたい、というのが偽らざる心境だ。

     夏場のトラムやバス車内でもう一つ悩まされるのが、熱気のこもった車内に漂う汗などの体臭である。エアコンが無い車内は、さすがに汗ばむほどの気温となるが、その車内が息苦しいほどの臭いに包まれることがある。仕方が無いこととはいえ、これは耐え難いもので、そういう時は窓際に座り、窓を全開にして乗車している。

     交通機関の中で、エアコンも無いのに涼しく快適なのが地下鉄だ。まるで天然の冷蔵庫のようで、地下鉄ホームへ降りただけで気温が5〜10度くらい下がったように感じるほどだ。夏の暑い日に市内を移動するなら、実は地下鉄が一番お勧めかもしれない。

     そんなチェコも、最近はエアコン付きの新車がどんどん入ってきた。非常に快適でありがたいのは間違いないが、一方で少し風情が失われていく寂しさも感じている。

     

    洪水、感染対策が肝要な雨季

    一方多彩・芳醇な果物の季節

     

     

     

     

     

     

     

    フリーランスジャーナリスト

    大塚 智彦 

     赤道直下に位置するインドネシアは、日本のような四季はなく、一年を通して気温は28度〜30度で安定している。日本でいう初夏にあたる5月〜6月は、インドネシアでは乾期。平均気温は30度超えで高いものの、湿度が低いため、東京の夏よりは暑さを感じず過ごしやすい。

     ただ、一見生活しやすそうに見えるこの地で、要注意なのが雨季だ。季節風の影響もあり過ごしやすい乾期に比べ、雨季は一日中雷雨になることもしばしば。湿度も高く、ジトッとした風が肌に纏(まと)わり付く。

     急な雷雨であっという間に道は冠水、高架下やトンネルは雷雨をやりすごすバイカーが集まり、3車線が1車線になることも。あっという間に陸路は麻痺する。本来車で5分の道に1時間かかったことがある。歩いていけばよかったのだが、雨だったので車でという安直な考えがそもそも間違いの始まりだった。大通りに出る一本道で完全に進まなくなった。排水溝からあふれ出る泥水で遊ぶ無邪気な子供を見ながら、1時間半耐えたのをよく覚えている。

     日本の初夏は冬服から夏服への衣替えの時期にあたるが、インドネシアでは家電を1階から2階にあげる家庭が増える。洪水になりやすい地域の一般家庭は、洪水被害に慣れている。引っ越すこともできず、政府の洪水対策も遅々として進まない中、彼らなりの対策が家電やバイクなど高価なものを2階に避難させることだ。まとまった雨ですぐに床上浸水(基礎がない家屋も多いので、床上・床下の区別もないが)するので、家電などはすぐに廃品になってしまう。

     一般的にあまり先のことは考えない国民性と言われる彼らが、しっかりと事前に対策をして被害額を最小限に抑えようとするところに、いかに洪水が身近であるか、そして致命傷をもたらすかを窺(うかが)い知ることができる。

     では、日本人が雨季で一番影響を受けるのは何か。渋滞と蚊による感染症ではないだろうか。先述のように少し早めに出る程度の対策では効果のない大渋滞が慢性化するため、雨季のアポイントメントやスケジューリングには気を遣う必要がある。また、デング熱等の蚊が媒介する感染症が増えるのもこの時期の為、普段にもまして蚊除けに対して敏感になる。

     逆に雨季のいいところを考えてみる。食事も服装も年中同じインドネシアで、フルーツに関してだけは雨季が待ち遠しい。果物の王様ドリアン、果物の女王マンゴスチン、南国フルーツの代表格マンゴーはどれも雨季が旬で一番おいしい時期とされている。ねっとりとした食感に濃厚な味わいを有するこれらの南国フルーツは、東南アジアに住む日本人がまず魅了される1つといえるだろう。

     インドネシアは5月〜10月が乾期、11月〜4月が雨季とされているが、最近その境目が曖昧になってきていると感じる。乾期なのに雨に見舞われることが明らかに増え、「Banjir(洪水)」のリスクはもはや雨季だけのものではない。これも世界中で急速に進んでいる気候温暖化の危機と無関係ではなく、未来を先読みして、環境問題により一層真剣に取り組む必要があるだろう。

     

    【AD】

    国際高専がわかる!ICTサイト
    徳川ミュージアム
    ホテルグランドヒル市ヶ谷
    沖縄カヌチャリゾート
    大阪新阪急ホテル
    富山電気ビルデイング
    ことのは
    全日本教職員連盟
    新情報センター
    さくら舎
    銀座フェニックスプラザ
    ミーティングインフォメーションセンター