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防衛・安全保障チャンネルは、1976年に始まった『国防論』の延長線上にある企画です。『なぜ今必要なのか?集団的自衛権の(限定的)行使』の刊行等、これらの難解な問題を皆様に十分理解していただける内容となっております。

北の動きをどう理解すべきか

北の核・ミサイルを耐え忍ぶ覚悟が

防衛大学校教授 神谷 万丈 氏

週刊「世界と日本」2018年6月4日 第2126号より

 3月以来、北朝鮮をめぐる情勢の展開がめまぐるしい。4月27日の南北首脳会談に引き続き、実現を疑う専門家も多かった米朝首脳会談も、6月12日にシンガポールで行われることが発表された。南北首脳会談後の「板門店宣言」には、北が韓国と「完全な非核化により、核のない朝鮮半島の実現という共通の目標を確認した」旨の文言が入り、金正恩は、2度にわたる中朝首脳会談などで、関係諸国が北への敵視政策と安全保障上の脅威を解消すれば、北は核を持つ必要がなくなると繰り返している。5月12日には、北朝鮮外交部が豊渓里の核実験場を5月23日から25日の間に廃棄すると発表した。

 だが一体、われわれはこうした北の動きをどう理解すればよいのだろうか。日本人は、国交正常化や拉致問題をめぐる交渉で、北に何度も欺かれた苦い経験がある。
 トランプ大統領は、米朝首脳会談について、「関係はいい。うまくいけば、われわれ全てにとって、世界にとって、非常によいことが起きるだろう。・・・非常な大成功になると思う」(5月10日の演説)と自信満々だが、日本では、彼が北のごまかし戦術に、してやられないかと不安視する声が強い。
 だが一方、北に対して懐疑的になり過ぎると、日本が情勢の動きから取り残されかねないとの懸念もある。われわれには、いかなる姿勢が求められているのか。
 まず、最近の北朝鮮の態度変化については、過大評価も過小評価も禁物だ。金正恩の「微笑外交」をみる上では、あの国が過去に何をしてきたかを過不足なく思い出すことが肝要だ。
 北朝鮮は、核と弾道ミサイルを体制の生存と威信のために不可欠と位置づけ、国連安保理などによる国際的な非難や制裁も無視してきた歴史を持つ。
 これまで自らの核を議題とする交渉には絶対に応じぬとの姿勢をとり続けてきた北が、「非核化の目標は先代の遺訓」だと言い始め、非核化を含む協議のために米国と対話するというのは、尋常ならざる変化には違いない。北の嘘や偽りを警戒するあまり、この点を見失ってしまってはならない。
 これだけの変化がもたらされた理由のひとつが、日米が主導してきた国際社会による「最大限の圧力」にあったことは間違いなかろう。米国政府は、北に対する国際社会の制裁の効果に自信を示している。2月にブルックス在韓米軍司令官が来日した折に、少人数の意見交換会に出席する機会を得たが、対北制裁の効果を確信していることが彼の言葉の端々から感じとれた。
 人民を飢えさせてまで手に入れた核の放棄を要求するトランプと対話することは、金正恩にとっても乾坤一擲(けんこんいってき)の大勝負のはずだ。彼がそのような危険な動きに出ざるを得なかったという事実自体が、今が日米にとっての大きなチャンスであることを示している。
 だがそうではあっても、われわれは北の過去の行動を忘れてはならない。韓国では、南北首脳会談直後の世論調査で「北朝鮮の非核化と平和定着意志を信頼する」との回答が65%に達したというが、韓国人は、昨年の北の行動を忘れてしまったのだろうか。
 3月に新型ミサイルエンジンの燃焼実験に成功し、5月にはそれを使った新型中距離弾道弾「火星12」を発射。7月には、初のICBM「火星14」を2回発射。8~9月には「火星12」が2度北海道上空を通過。9月3日には6度目の核実験で水爆実験の成功を主張。
 そして11月29日には、米国全土を初めて射程に収めたとされるICBM「火星15」を発射。金正恩は、「国家核武力完成の歴史的大業、ロケット強国偉業が実現されたと矜持高く宣布」した。それからまだわずか半年なのだ。
 昨年1年間に、北の核とミサイルの脅威は、特に日米にとり著しく増大した。少なくともこの現実を元に戻す行動がなければ、北の「非核化に向けた意思」を信じるわけにはいかない。だが北は、あれほど自画自賛した成果を簡単に手放すだろうか。
 ここで想起する必要があるのが、「右にカーブを切る際には、あらかじめ左に大きくカーブしておく」という北特有の行動パターンだ。ある問題で譲歩せざるを得ない時、北はその前に、ことさらに緊張を高めるような行動をとることが多い。
 著しい強硬姿勢をとった後に強硬度を下げてみせると、実際にはほとんど何も譲っていないのに、いかにも大きな譲歩をしたかのような印象を作り出せる。
 北は、こうした目くらまし戦術を常套手段にしてきた。今回北は、昨年1年間に、日米韓などとの緊張を極度に高めた。その上での微笑外交だ。まさに、この戦術の実践ではないかと思われてならない。
 しかも、北朝鮮は、今のところ、昨年までに手にした核もミサイルも何一つ放棄したわけではない。核・ミサイル実験の停止や核実験場の破棄は歓迎すべき動きには違いないが、それだけでは、北は、左に大きくカーブした地点で立ち止まったにすぎない。実質的にはまだ何の譲歩もなされていないのだ。
 さらに、仮に北が昨年1年間の「成果」を全て手放したとしても日本には不十分だ。それ以前からあった核とミサイルの脅威が残るからだ。それでは、「右にカーブを切る際には、あらかじめ左に大きくカーブしておく」という北の戦術が奏効したことになってしまう。そうした事態を招かぬために、日本は、トランプ大統領に対して「過去の教訓」を伝え続けなければなるまい。
 最後に、北の核とミサイルは日米韓にとって深刻な脅威ではあるが、それをとり除き問題を「解決」することに性急になり過ぎるのは問題だということを主張したい。なぜなら、かえって北につけ込む隙を与えやすいからだ。北は体制の生き残りを望み自殺行為をしない国なので、抑止は効きやすい。
 われわれは、いざとなれば北の核やミサイルを耐え忍ぶことができるのだ、という認識と覚悟を新たにすべきだと思う。そして、その自信に基づいて、北が核とミサイルの放棄につながる具体的な行動をとるまでは、圧力も制裁も緩めない姿勢を貫くことが肝心だ。安倍首相の外交手腕がますます求められる。
(5月15日記)


小野寺五典 防衛大臣への提言

沖縄の基地問題 地元の若手“理解者”の育成を

平和・安全保障研究所理事長 西原 正 氏

週刊「世界と日本」2018年1月1日 第2116号より

沖縄米軍基地の重要性と効用

 第二次世界大戦後、米占領軍が、沖縄に基地を作って以来、騒音、事故、犯罪などの問題で沖縄住民の多くが、反基地感情を持つようになった経緯を無視することはできない。政府が取り組んでいる普天間基地の辺野古への移設工事は、まさにそうした住民の負担を軽減し、住民が基地との共生を可能とするための重要な作業である。
 しかし防衛省は、法廷闘争を含む複雑かつ面倒な作業を強いられてきた。反基地闘争は沖縄県知事および共産党、公明党などの勢力に支持され、辺野古移設は円滑に進みそうにない。
 基地問題は常に沖縄の知事選、市議選での争点になり、沖縄社会を分断し、経済活動の活性化を妨げてきたばかりか、住民および県外の支持者による反基地運動は、米軍基地の安定的使用を阻害している。
 にもかかわらず、現在の中国の公船、漁船による東シナ海での活動の拡大、尖閣諸島の領海および接続水域への頻繁な侵入を見るとき、在沖縄米軍基地の重要性はますます大きくなっている。
 日本の平和と安全は本当に強化されているのだろうか。
 こういう質問は、大いなるご努力を払って来られた日本政府、とくに防衛省にとってはきわめて失礼に当たるのは承知である。
 しかし私は、防衛省がもっと積極的に前に出て、沖縄本島の人々に対して米軍基地の重要性と効用を訴え、米軍基地を支える地元の人たちの理解と支援を得ることができる諸策を検討すべきではないだろうか、と愚考している。その一端を提示したい。

防衛に不可欠な、県民の理解と支持

 強力な防衛には戦闘機、戦艦や兵隊の規模だけではなく、自治体の政府や国民(あるいは住民)の強い支持が必要である。とくに日本の最西端における日米同盟の役割としての米軍には、地元住民の強い支持があることが不可欠だ。沖縄の反基地勢力が強いのは残念だが、同時に米軍の駐留を容認する住民も相当にいることも事実である。
 2014年の県知事選では、辺野古移設に反対の翁長雄志氏が36万余票を獲得したのに対して、対立候補であった移設容認派の仲井真弘多氏は26万余票を得るに終わった。その差は約10万票あり、仲井真氏は大差で負け辛酸をなめたが、26万票は決して小数票ではない。
 また人口は少ないが、南西諸島の宮古島や石垣島の人たち(それぞれの人口は約5万人)は尖閣諸島が近いこともあり、中国の公船や漁船の動きに敏感であることを考えれば、多くが自衛隊や米軍基地の容認派である。
 沖縄の基地容認派は基地反対派に遠慮して静かにしているため、基地容認の声はあまり表面には出て来ないが、沖縄の保守層こそが沖縄の経済や産業を支えているのだから、その人たちの声を吸い上げて政治に反映させる努力をする必要がある。これは防衛省だけの作業ではなく、防衛省は、沖縄社会がそちらに動くのを支える役割を果たしていくべきである。
 以下の提言はわずか数例であるが、何らかのお役に立つことを願っている。
(1)若手の基地問題理解者の養成が必要
 沖縄本島の若手の県議会、市議会、企業経営者、弁護士、ジャーナリスト、大学教師など指導者層に働きかけて、日米同盟の役割、沖縄の役割などに関して、ヴィジョンを話し合うグループを結成することが望ましいと考える。
 現在の党派的、イデオロギー的な利害対立を超えて、現実的、建設的な話し合いができる核となるグループが必要である。もしそういう組織ができれば、防衛省はそうしたグループの防衛問題に関しての勉強会を支援できるようにすべきだ。防衛省はこのように側面的に寄与できる道を探るべきであると考える。
 こうしたグループが育っていけば、やがては沖縄の空気を変えることに役立つと思う。短期的な成果は望めないが、こうした仕事はどこからか始めなければなるまい。
(2)日米で定期「合同広報紙」の発刊を
 米軍基地と沖縄社会の心理的距離を縮めるため、防衛省が日米の基地のニュースを広報することが必要ではないだろうか。
 米軍基地の広報は米国に任せればいいという考え方が強いと思うが、日米同盟が機能しているところを一般人に理解してもらうためには、定期的な「合同広報紙(あるいは合同広報誌)」を出すことの意味は大きいと思う。日米の基地がどんな問題に取り組んでいるのかについての広報は、一般人から好感をもって迎えられるのではないだろうか。
 米軍側と自衛隊側はそれぞれ広報誌を持っているが、例えば『防衛白書』は分厚くて一般人は読まない。防衛省は、日本の安全のための沖縄の役割を強調するが、沖縄の住民に対して、沖縄がそのためにどのように役立っているのかの説明が十分でないように思える。
 沖縄の人たちは、防衛省が普天間基地の移設や基地の騒音対策、米兵の犯罪処理などに関わっていることは知っていても、米軍の基地と自衛隊のそれとは別々のところにあるのを見て、「日米同盟なのになぜ」という疑問を持つ。こうした簡単な疑問に答えられる作業は、防衛省の任にあるのではないだろうか。
(3)「サンゴ礁」保護育成の支援へ
 辺野古海岸を埋め立て、新たな米軍基地を作ることで、サンゴ礁が破壊されるとの批判が大きく、基地反対運動の大きな原動力の一つになっている。防衛省は専門家を招いて、新たなサンゴ礁を育成するプロジェクトを進めることはできないだろうか。
 専門家の話では、サンゴは陸で育てることができ、陸で育てたサンゴを海に戻せば3~5年で新たに産卵する、その卵が元気に育てば、やがて新たに産卵するという。この生命のサイクルが回りだすことで、自然再生が始まると聞いている。
 沖縄本島の中心部にある恩納村では漁業組合が母サンゴを育て、その卵を海流に乗せて沖縄の全海域に届けるプロジェクトを進めているという。防衛省は米軍とともにこれに関わることができれば、イメージアップにつなげることができるのではないか。


《たけさだ・ひでし》

1949年兵庫県生まれ。専門は朝鮮半島論。慶應義塾大学大学院修了。韓国延世大学韓国語学堂卒業。1975年から防衛省防衛研究所に教官として36年間勤務。その後2年間、韓国延世大学国際学部教授を経て現職。著書は『東アジア動乱』(角川学芸出版)、『韓国は日本をどれほど嫌いか』(PHP研究所)など多数。

緊張高まる朝鮮半島情勢をどう読むか

スポーツや国会議員の交流継続が必要

拓殖大学大学院特任教授 武貞 秀士 氏

週刊「世界と日本」2017年11月6日 第2112号より

米朝軍事衝突は必至か?

 米朝関係が緊張している。9月19日、トランプ大統領は国連での演説で「北朝鮮を完全に破壊する」と警告した。その2日後、金正恩(キムジョンウン)委員長が、朝鮮労働党中央委員会庁舎で声明を発表して「超強硬措置の断行を慎重に検討する」と述べた。
 国家最高位である国務委員長名だった。ニューヨーク滞在中の北朝鮮の李容浩(リヨンホ)外相は「強硬措置」について「水爆実験を太平洋上ですること」と語り、緊張が高まった。
 マティス国防長官は「米政府は核保有国・北朝鮮を容認しない」と述べてきたし、10月28日、訪問先の韓国で「北朝鮮がいかなる核兵器を使用した場合にも、効果的かつ圧倒的で大規模な軍事対応を受けることになる」と決意を語った。
 米朝軍事衝突は必至なのだろうか。現在の緊張状態は、トランプ大統領と金正恩委員長が相手のハラを読んだ上で、力を誇示しながら正面衝突にならないように対応しているように見える。なぜなら、北朝鮮は戦争前夜に必ずしてきたように、原油の緊急輸入を急増した形跡がない。
 米国空母が西太平洋で行動している現在でも、北朝鮮海軍が機雷敷設作戦を開始していない。北朝鮮は外国人の入国制限を開始していない。韓国在住の米国、英国、豪州の民間人は国外脱出を開始していない。米朝双方が全面戦争を覚悟しているようには見えない。
 北朝鮮は軍事衝突が北朝鮮の破滅を意味することを知っている。北朝鮮の核兵器は、米軍を朝鮮半島から撤退させるための手段であり、米朝核戦争で勝つためのものではない。米国は今年春、緊張が高まったときに、北朝鮮問題の軍事的解決は韓国と日本に甚大な被害が及ぶことを知り、外交的解決に軸足を移した。
 ただ偶発的な軍事衝突が起こる可能性がある。北朝鮮がミサイルを発射し、米国が迎撃するときや、北朝鮮が水爆実験をしたときは、米国が北朝鮮への限定攻撃に踏み切ることもありうる。偶発戦争の危険が残っている。

人事から見える強気の金正恩体制

 北朝鮮の体制は安定しているのだろうか。10月7日、朝鮮労働党中央委員会総会が開かれ、金正恩党委員長が報告のなかで、国連安保理の制裁を受けても「経済構造が自立的に完備されており、前途を開拓できる」と述べ、核兵器開発を断念する考えがないことを強調した。
 人事では、金正恩氏の妹の金与正(キムヨジョン)労働党宣伝扇動部副部長を政治局員候補に選出した。金与正氏は2014年3月の最高人民会議第13期代議員選挙のときに公式に名前が確認され、その後、副部長の地位にあることが判明した。16年5月の朝鮮労働党第7次大会で中央委員会委員に選出された。今後は、兄の補佐役として地位が上昇するだろう。
 中央委員会総会では、その他に、金正恩委員長の側近の崔竜海(チェリョンヘ)党副委員長を党中央軍事委員や党部長に、李容浩外相を政治局員に選出した。
 16年5月、朝鮮労働党が36年ぶりに党大会を開催し、金正恩、金永南(キムヨンナム)、黄炳瑞(ファンビョンソ)、朴奉珠(パクポンジュ)、崔竜海の5人を政治局常務委員に選出し、この5人が指導部を構成するようになった。それから1年半が過ぎたが、体制内の権力闘争や動揺の兆候はなく、人事面では異様な動きはない。

米国の本音は?

 米国は昨年以降、一貫して北朝鮮への圧力を強めてきた。2017年1月、財務省は人権侵害に関与したとして金与正氏を制裁対象に指定し、米国内の資産凍結を行うとともに米国人との取引を禁じた。9月1日からは、米国籍者が北朝鮮に渡航することを禁じる措置を開始した。
 報道によると10月、米国は米韓軍事演習にあわせて、朝鮮半島周辺にB‐1B、B‐2戦闘爆撃機を派遣し、北朝鮮に対して軍事的圧力を加えた。しかし、外交の総責任者のティラーソン米国務長官はいたって楽観的である。
 9月30日、北京で、米国が北朝鮮と直接接触する経路を持ち、事態の鎮静化を目指していると述べて、「米国の目標は対話による平和的な解決」だと述べた。米朝は政府と民間レベルの両方で接触しながら相手のハラを探り合ってきたが、正式の米朝政府間協議が始まらないのはなぜか。
 米国は北朝鮮が核兵器保有国であることを認めたくない。核開発の目的が金正恩体制の維持にあると見る米国は、「金正恩体制崩壊を追求しない」と北朝鮮に理解してもらうことで北朝鮮が核放棄をすると思っているが、これは勘違いなのだ。
 「生存権を保証すれば、核兵器放棄のシナリオが見えてくる」という政策は、「北朝鮮の生存権とは、38度線の北側の体制継続を保証すること」を前提としている。しかし、北朝鮮にとって「生存権の保証」とは、朝鮮半島の統一のとき、米国が軍事介入することなく、北朝鮮が韓国を併呑することを傍観していてほしいことを意味する。
 北朝鮮にとり「体制に対する保証」とは、朝鮮半島全体から米国の軍事的プレゼンスを解消して、不可侵協定を結ぶことなので、「体制保証のありかた」を議論するかぎり、米朝協議がまとまることはない。
 北朝鮮は大陸間弾道ミサイルの開発と弾頭小型化の完了が近づいているので、米国に譲歩する考えはない。米国との間で「核保有国同士」の直接協議を開始したいので、ドイツ、スイス、ロシアが仲介を申し出ても断った。米国が直接協議に応じるべきと信じる北朝鮮は強気だ。
 北朝鮮は南北対話でも強気だ。2010年、韓国海軍艦艇が魚雷で沈没したあとに決まった、対北制裁の「5・24措置」を文在寅政権が撤廃し、開城(ケソン)工業団地の無条件再開をすべきという立場だ。

日本がすべきこと

 2017年9月筆者は、アントニオ猪木参議院議員と北朝鮮を訪問して、外交の総責任者である李洙(リスヨン)労働党国際部長と、2度にわたり懇談する機会があった。前外相は、最終目標に向けて核開発を続けると強調しつつ、民間交流、議員同士の交流が必要であることに同意した。
 北朝鮮問題は八方塞がりの状態であるいまこそ、日朝間の対話を復活すべく、日本は戦略的な発想を持ちたい。
 拉致問題を抱えている日本は、核とミサイルの問題と同時に拉致問題を解決することは得策ではない。膠着状態の核開発問題に引きずられてしまうから。
 東京五輪まであと3年だ。まずはスポーツ交流や国会議員の交流を続けることが必要ではないか。


《おはら・ぼんじ》

1985年防衛大学校卒。98年筑波大学大学院(地域研究)修了(修士)。2003~06年、駐中国防衛駐在官。09年第21航空隊司令。11年IHS  Jane,s アナリスト兼ビジネス・デベロップメント・マネージャー。13年東京財団を経て、17年6月から現職。著書に『中国の軍事戦略』、『軍事大国・中国の正体』、『何が戦争を止めるのか』、『曲がり角に立つ中国』(共著)等多数。

中国軍 その実力と脅威

笹川平和財団特任研究員 小原 凡司 氏

週刊「世界と日本」2017年8月1日 第2106号より

 2017年5月14~15日、北京で開催された「一帯一路」に関する国際フォーラムの開幕式で、中国の習近平国家主席が行った演説は、国際社会において「中国が強者として振る舞い始めた」ことを印象づけるものであった。習主席は、一帯一路の建設を通じて自由貿易体制の推進を訴えたのだ。すなわち、強者は「自由」を唱道し、弱者は自国の「国益」を保護しようとする。「自由」は強者にとって有利だからである。

 中国が強者たり得るのは、経済力を用いた活動においてであり、自国の経済的権利をさらに拡大するために経済ルールを変えようとしている。中国はまた、そうした経済活動には、軍事的な保護が必要だと考えている。米国が中国の発展を妨害すると信じているからだ。その手段には軍事力行使も含まれる。
 軍事的には、中国は強者であるとは言い難い。少なくとも現在、中国は、米国に対して軍事力を行使し、国際秩序を変更しようとする意図はない。現段階では、米国との戦争に勝利できないことを理解しているからだ。
 2016年2月、国防大学政治委員(国防大学トップ)の劉亜洲上将が、『環球時報』に「米国は遥かに先を行っている」という論文を発表し、「米国の真似をしても追いつくことはできない」と主張した。軍事衝突したら米国に勝てないとする中国が、第一に考えることは、いかに米国との軍事衝突を避けるか、である。
 12年に、北京大学の王緝思教授が、「米国との衝突を避けて、経済活動を西に展開し、内陸部の経済発展を実現する」という「西進」戦略を打ち出した。中国が主導する「一帯一路」は「西進」戦略の実践であるとも言える。
 それでも、中国の経済活動の軍事的な保護には不安が残る。中東などにおいて、米国およびロシアと、軍事プレゼンスを競わなければならない可能性があるからだ。
 こうした状況の下、中国は、複数の軍事戦略を同時に展開しているのである。
 第1は、米国との戦争に勝利することだ。このため中国は、15年11月から始めた、軍の改革を含む人民解放軍の近代化を進めている。もちろん、最新技術を用いた武器装備品の研究開発も活発である。
 国産のステルス戦闘機J―20が間もなく部隊配備され、対米核抑止の切り札として新型の戦略原潜「096型」と攻撃型原潜「095型」も開発建造が進んでいる。さらに、国際関係のゲーム・チェンジャーになり得る戦略兵器「極超音速滑空体」の開発にも熱心である。
 しかし、中国が増強を図っているのは武器そのものだけではない。NCW(Network  Centric  Warfare=ネットワーク中心の戦い)を理解し、衛星も含めた、指揮通信情報網を構築しようとしている。
 中国は、16年に少なくとも20回の衛星打ち上げを行った。中国の「北斗」衛星測位航法システムは現在、23基の衛星によって運用されているが、12年には既に、中国周辺での誤差10㍍以内を達成したとしている。
 また、リモートセンシング衛星を利用して、ASBM(Anti-Ship  Ballistic  Missile=対艦弾道ミサイル)の発射諸元用として、太平洋上に500万平方キロメートルの目標探知範囲を持つとしている。
 さらに、こうした情報をやり取りする指揮通信網も構築されている。こうしたNCWを支えるのが、15年12月31日に設立された戦略支援部隊である。このように中国は、米国同様に、戦闘概念を変化させようとしているのだ。
 「米国に勝利する」という第1の軍事戦略は現在、50年頃に設定されている。しかし軍事戦略には、その前の段階があり、第2の軍事戦略は、20年頃までに「中国の軍事プレゼンスを世界に展開する」ことである。
 中国にとって、この2つの期限は非常に重要である。21年の「中国共産党結党百年」と、49年の「中華人民共和国成立百年」という「2つの百年」を意味するからだ。
 中国では、この「2つの百年」をターゲットにした各種の発展戦略に加え、中国海軍も、1980年代半ばには、2000年、20年、50年に期限を切った、3段階の発展戦略を指示されている。
 20年までに中国の軍事プレゼンスを中東等の地域に展開するのが、空母である。
 17年4月26日、中国海軍は、大連造船所において、初の国産空母を進水させた。この空母は、1998年にウクライナから購入し、設計図もなしに修復した訓練空母「遼寧」を改良した艦艇であると中国国防部は述べている。
 一方、中国海軍は、上海江南造船所で別の型の空母を建造しており、中国の空母はいまだ「型の統一」を図る試験段階にあるのかもしれない。そして、駆逐艦建造でも、同様の「型の統一」のプロセスを経ているのだ。
 しかし、中国が軍事プレゼンスを展開できるようになるまで、米国が待っていてくれる訳ではない。そこで、中国が採らなければならない第3の軍事戦略が「非対称戦」である。
 前出のASBMも中国自身が「非対称戦における重要な兵器」だと述べており、サイバー攻撃や衛星破壊兵器も「非対称戦」の一部である。また、戦略支援部隊の設立は、ネットワーク上での戦闘能力の向上を図るものでもある。
 南シナ海の実質的な領海化および軍事拠点化も、戦略的縦深性を保ち、米国に対する核報復攻撃を保証するものだ。中国は、核兵器の数においても、米国が中国を圧倒していることを危惧しており、「核戦力においても米中は非対称」なのだ。
 中国は、米国のミサイル防御のネットワークを無効化するためにサイバー攻撃や衛星破壊を仕掛けているが、これと同時に、戦略原潜を隠密裏に行動させ、核抑止に効果を持たせている。
 また、南シナ海を中国がコントロールすることによって、米海軍の自由な航行を妨げ、中東等における軍事プレゼンスの競争でも有利に立ちたいのである。
 17年6月現在、中国の南シナ海における人工島の軍事拠点化はほぼ完成している。滑走路やハンガー(格納庫)だけでなく、対空ミサイル用のシェルターや対空ミサイル・システムのレーダー等も建設されている。地下には、水や燃料の貯蔵庫も作られている。
 現段階では、米国と軍事衝突できない中国であっても、米軍の影響力を排除するための軍備増強は着実に進んでいるのである。


現実のミサイル脅威に如何に備えるか

能動防御に加え攻勢・受動防御も

岡崎研究所理事 金田 秀昭 氏

週刊「世界と日本」2017年7月3日 第2104号より

 金正恩政権の暴走振りは一向に止まない。中でも核・ミサイル開発の継続は、周辺諸国や国際社会に不安を投げかけている。金委員長の絶対的指導の下、北朝鮮は「並進路線」を正当化しつつ、今後ますます、核兵器システム(核弾頭・運搬手段)の取得を目指して、その限られた国力を集中するものと考えられる。

 

 米国トランプ政権は、北朝鮮の暴走を阻止するため、中国を巻き込んだ形での非軍事的解決を優先させている。同時に、軍事的選択肢を排除しないとの強い意志を表明し、2個空母打撃群などを半島周辺海域に展開して、警戒態勢を維持している。
 新たな空母打撃群も派遣され、加えてトマホークを多数搭載し、特殊作戦部隊を潜入させる能力を持つ複数の攻撃型原潜、無人機や戦略爆撃・戦闘・攻撃機などを含めた海・空軍や海兵隊などによる圧倒的な兵力投入能力を見せつけている。
 さらにICBM(大陸間弾道ミサイル)に対する迎撃実験を成功裡に行い、金委員長の無謀な冒険心を抑え込む構えを見せている。
 すでに5回の核爆発実験を行い、ICBMの取得にもあと一歩と目されている北朝鮮が、核兵器システムの開発に飛躍的な進歩があったと自己認識した場合、金委員長は、いかなる行動をとるか。これに対し、わが国としていかなる対応が必要となるのか。もはや対岸の火事では済まされなくなっている。
 北朝鮮の「核弾頭」開発の選択肢としては、核爆弾の製造や核弾頭化に加え、ダーティボム(放射能爆弾)やHEMP(高出力電磁パルス)兵器の開発などを想定する必要がある。
 「運搬手段」開発については、SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)「KN-11/15」、IRBM(中距離弾道ミサイル)「火星-10/12」およびICBM「KN-08/14」などの開発を継続している。また、実戦配備済みの各種ミサイルの同一地点同時弾着など、迎撃側の弱点を衝く高度な運用試験なども続けると想定する必要がある。
 北朝鮮が核兵器システムを用いた威嚇等を、日本に向けて仕掛けてくる可能性は捨てきれない。こういった動きに適切に対処するため、北朝鮮が採り得る幾つかのシナリオを設定し、この中で、日本自身の採るべき対応、さらに日米同盟として必要な対応について、適切に態勢を整えておかねばならない。
 北朝鮮が、少数といえども核兵器システム保有の兆候を示し、それをもって日本に対し威嚇等の動きを示した場合は、不測の事態に備え、国内全般にわたって所要の警備態勢を取る必要がある。
 また、原子炉など重要施設の確実な防御や厳重な警護を含むBMD(ミサイル防衛)即応・継続態勢の確立など、常続的かつ緊密な日米BMD共同体制の構築・維持が緊要となる。韓国も含めた形での日米韓3国BMD共同体制の構築も必要である。
 次に、北朝鮮による米韓両国への核兵器システムを用いた威嚇等の兆候があり、そのまま放置すればわが国に対する直接の武力攻撃に至る恐れのある「重要影響事態」と認定され、日米防衛協力指針に基づく米軍からの協力要請があった場合は、日本はBMD態勢を強化する一方、重要影響事態法および船舶検査法を適用する。そして日本を後拠地として活動する米軍への、後方地域支援を主体とした支援活動を行うこととなる。
 さらに対米韓事態が緊迫し、わが国と密接な関係にある両国に対する武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある「存立危機事態」と認定され、限定的な集団的自衛権の行使が不可避と判断した場合は、BMD態勢をより強化する。
 一方、指針に基づき、米国からの要請があれば、第3国の領域外で、出動する米軍の護衛など、米国防衛に必要な限度での防衛活動を念頭に置いた協力措置をとるために、防衛出動を下令し対処する。
 一方、北朝鮮によるわが国への核兵器システムを用いた威嚇や攻撃が切迫し、わが国への「武力攻撃事態」と認定され、個別的自衛権の行使が不可避であると判断した場合は、日本防衛のために必要な武力行使措置をとるために、防衛出動を下令し対処することとなり、自衛隊は、全力でのBMD作戦の実施が可能となる。
 この際、本来であれば、敵策源基地への攻撃等、日本単独または日米共同による攻勢作戦の実施も可能とすべきである。
 今まで述べたBMD態勢の具体的方策として、現状では、BMDシステム(各種センサー、指揮統制装置および上下層迎撃ミサイル「イージスSM‐3・ペトリオットPAC‐3」で構成)により対処する。既にSM‐3およびPAC‐3ともに、「より速く、より高く、より遠く」へ飛翔して迎撃範囲を拡大するなど、画期的な能力向上での態勢強化が図られている。
 しかし、わが国周辺には、北朝鮮を質量両面ではるかに凌駕する中国の多元(弾道・巡航・戦術)ミサイルが存在し、これらが同時に同一目標に襲来する多元経空飽和攻撃の能力があると見積もられている。これに、いかに対処すべきか。
 自民党や防衛省では、陸海空自衛隊の特徴を生かした形で、対ミサイル能力を集約、補完し合い、効率よく機能発揮するため、3自衛隊を統合し、かつ米軍との共同も視野に入れた「IAMD(統合防空ミサイル防衛)」システムの導入を、次期中期防衛力整備計画(平成31年度~)で図るべく、検討を進めている。
 この中では、米軍が既に配備している「イージス陸上型」や「THAAD(高高度防衛ミサイル)」の導入も検討されている。迎撃ミサイルのみではなく、レーザーやHEMPなどを活用した迎撃手段の開発も検討されている。
 ここで重要なことは、これら脅威の進展に有効に対処するため、日本としては、飛来する敵ミサイルをBMDやIAMDシステムにより迎撃する「能動防御」のみならず、敵策源基地で日本への攻撃準備を整えた敵ミサイルを無力化・無害化するための「攻勢防御」、迎撃を回避した敵ミサイルが日本領域に着弾した場合に、被害を局限するための「受動防御」について、国民の理解を得つつ真剣かつ十全に対応していくことである。


《たけさだ・ひでし》

1949年兵庫県生まれ。専門は朝鮮半島論。慶應義塾大学大学院修了。韓国延世大学韓国語学堂卒業。1975年から防衛省防衛研究所に教官として36年間勤務。その後2年間、韓国延世大学国際学部教授を経て現職。著書は『東アジア動乱』(角川学芸出版)、『韓国は日本をどれほど嫌いか』(PHP研究所)など多数。

北朝鮮のミサイル脅威 日本はどう対処するか

「敵基地攻撃能力」獲得の検討を

拓殖大学大学院 特任教授 武貞 秀士 氏

週刊「世界と日本」2017年5月1日 第2100号より

北朝鮮の核兵器の脅威

 北朝鮮の核兵器の脅威が増している。北朝鮮は核兵器関連のデータを詳細に公表したことはないが、実験映像から能力は推定できる。ミサイルは液体燃料か固体燃料か。潜水艦発射弾道ミサイルに必要なコールドローンチの技術を取得したか。発射の角度、飛翔距離、落下地点、大気圏再突入の有無などで、その技術力を推し量ることができる。その能力は確実に向上している。

 2月12日に発射したミサイルについて、米国戦略軍のハイテン司令官は、新型弾道ミサイル「北極星2型」は「非常に挑戦的な技術だ」と述べた。

 固体燃料を使い、液体燃料とは異なり、短時間でミサイルに着けることができる。移動式発射台を使うので事前に発見するのが困難だ。国際社会の探知網をかいくぐってミサイル発射をする能力がある。誘導技術、合金技術は向上し、再突入技術、弾頭の小型化と固体燃料技術などを取得しつつある。射程が1300キロメートルのノドンミサイルは配備済だ。日本にとり直接的脅威だ。

北朝鮮の政策目標、軍事戦略

 北朝鮮は本気で核兵器を使うのだろうか。北朝鮮は「米国が望むあらゆる戦争に対抗する準備ができている」と述べてきた。米原子力空母などが太平洋西部に向かっていた4月11日、北朝鮮は「米国による先制攻撃の兆候があれば米国に核攻撃する」「われわれの核の照準は韓国と太平洋区域の米国の侵略的基地だけでなく、米国本土にも向いている」と述べた。

 北朝鮮が米国の首都を狙うのはなぜか。「米朝核戦争になると米国の首都が危なくなるので全面戦争を回避すべき」と伝えながら、米国が朝鮮半島の警察官をつとめることを断念しなさいと主張している。

 米国の首都攻撃のためには、究極の核戦力である潜水艦発射弾道ミサイルが必要になる。金日成主席が「潜水艦は海の王さまだ」と言ったのは、潜水艦発射弾道ミサイルという究極の核戦力保有を追求するという意味である。北朝鮮には核戦略がある。

朝鮮半島戦争のシナリオは4つ

 朝鮮半島危機には、4つのシナリオがある。

 第1のシナリオは、北朝鮮が弾道ミサイルを発射する。それが大陸間弾道ミサイルの場合、「米本土の安全を脅かす装備と訓練だ」とトランプ政権が判断して、限定作戦としてミサイル撃墜行動に出る。それを北朝鮮は米国による侵略と見なして、限定攻撃を韓国に対して加える。それが在韓米軍や韓国軍への攻撃に拡大して軍事衝突にいたる。

 第2のシナリオは、米韓軍、あるいは北朝鮮軍の演習に際して、偶発的な事故が起こる場合。相互不信から誤認を招いて、双方の限定的な軍事衝突を引き起こす場合である。

 第3のシナリオは、北朝鮮が大陸間弾道ミサイルを完成して、弾頭の小型化に成功したあと、米朝関係が改善されるときが危ない。米朝関係正常化が進み、米朝不可侵協定が成立したあと、米韓関係悪化が進んで在韓米軍が撤収していれば、自信をもった北朝鮮は、大陸間弾道ミサイル発射を示唆して、米国の軍事介入を阻止したうえで、通常戦力で韓国に侵攻する。

 第4のシナリオは、北朝鮮の体制に異変が起き、内部混乱、対立、軍同士の衝突が起きるときだ。難民を追走した朝鮮人民軍が南下するという事態になる。米韓軍は「北朝鮮内異変は、大韓民国北部の混迷であり、統一の好機」と解釈して、北朝鮮内に入る。朝鮮半島有事である。

 いま戦争を起こることは避けたいと各国は考えている。しかし、トランプ政権はシリア・アサド政権を攻撃した。米国は北朝鮮問題に関して「常にあらゆる選択肢を確保している」と言う。核と通常兵器の両方で同盟国を守るだけではなく、人道に反する化学兵器使用や、約束に違反する国家、集団には軍事力を行使する政権であることがわかってきた。

 ただ、ティラーソン国務長官は、「米国の目的は北朝鮮の非核化であり、体制転覆ではない」と明言している。軍事衝突という事態にならないように、中国が責任を持って北朝鮮を説得することを米国は期待していることがわかる。いまは中国が北朝鮮の核兵器放棄に向けての具体策を注視する過程にある。

日本はどうすべきか

 1994年春、クリントン政権が寧辺(ニヨンビヨン)の核施設への空爆を検討したとき、北朝鮮の韓国への報復攻撃で米韓連合軍の死傷者は50万人を超えるとの計算がでた。韓国は軍事力行使に反対したし、米国政府内では、花崗岩質の地下の核施設の破壊には技術的困難が伴うことを確認していた。そして米韓は、北朝鮮を空爆する計画を放棄した。

 同年6月、北朝鮮が南北首脳会談提案をカーター特使に託したあと、7月、金日成主席が死去し、米朝協議が本格化し、1994年10月に米朝枠組み合意ができた。

 いま危機を回避するには、あまりにも条件が違う。北朝鮮のノドンミサイルは実戦配備が終わり、300ミリ多連装ロケットは韓国の主要施設を狙っている。トランプ政権は、「約束違反者には軍事力で懲罰を」という政権だ。

 いま中国の北朝鮮への説得は不可欠だし、日米韓の情報共有が必須だ。長期的には北朝鮮の「統一のための核兵器」を念頭において、日本は敵基地攻撃能力の獲得を検討すべきだ。巡航ミサイル、空対地ミサイルの導入、作戦用の空中給油機確保、ミサイル発射に備える早期警戒衛星などの保有などである。

 悪い条件ばかりではない。4月11日の最高人民会議で外交委員会委員長に就任したリ・スヨン前外相とは昨年9月、平壌で3時間余り懇談をする機会があった。日朝関係改善を熱っぽく説き、スポーツ交流を通じた信頼醸成を強調していた人が外交責任者になったことを日本はどう考えるか。


週刊「世界と日本」2016年8月15日 第2083号より

涼風対談 今そこに有る軍事的脅威に・・・

左から、ジェームス E.アワー氏、西原正氏、金田秀昭氏
左から、ジェームス E.アワー氏、西原正氏、金田秀昭氏

ヴァンダービルト大学名誉教授 ジェームス E.アワー氏 VS. 

平和・安全保障研究所理事長 西原 正氏
(司会)岡崎研究所理事 金田 秀昭氏

 日本を巡る安全保障環境は、国際的にも地域的にも大きく変化している。即ち日本は、「今そこに有る軍事的脅威」に晒されている。しかも、冷戦時代のように単純明快な対立構造ではなく、また手段も多岐多様に亘っている。こういった状況下、我々国民が正確に現状を理解し、かつ日本は如何に適切に立ち向かうか、日米の専門家2人、ジェームスE.アワー氏と西原正氏に、金田秀昭氏が伺った。

(本記事は、対談のダイジェスト版です)

変化する、北の「核ドクトリン」

アジア太平洋地域の安全保障

 金田 アジア太平洋地域の安全保障情勢全般に関し、どのような認識をお持ちですか? また、日本を取り巻く領土問題については、どのように評価されますか?

 西原 アジア太平洋地域には2つの喫緊の脅威がある。その1つは北朝鮮、もう1つは中国です。アジア太平洋地域のパワーバランスは米国が維持していますが、南シナ海など、一部の地域や地方では、中国に傾こうとしています。

 太平洋に関する中国の基本的、戦略的な動機は、大国のパワーバランスを図ることで、大国同士の「新しいスタイル」の関係を言っています。つまり、太平洋を2つに分け、西太平洋は中国の支配下に、東太平洋は米国の支配を許すということです。

 金田 尖閣諸島問題に少し触れてください。

 西原 特に中国が、尖閣諸島への主権を主張しているのが懸念され、中国独自の考え方には注意を払う必要があります。

 アワー 米国の立場に関する私の見方は、基本的には西原先生が今言われたこととあまり変わりはありませんが、実はこの点を裏付ける事実があります。

 1990年、冷戦の最後の年ですが、米国は西欧に24万人の兵士を配置、その大半はドイツで、ソ連による大規模侵略からドイツを守るためでした。

 同じ時期、西太平洋の日本、韓国、そして第七艦隊、全体での配置は10万人でした。今日では、欧州の24万人は10万人以下に大幅に削減されましたが、西太平洋では依然として10万人が配置されています。

 この大きな違いの理由はなんでしょう。

 脅威の違いです。西欧に対するソ連の大規模侵略の脅威が消滅したからです。ところが西太平洋では、北朝鮮の現実の脅威があり、さらに中国はこれから何をしてくるのか、という中長期的な不確実性があります。

 このように、「脅威がどこにあるか」の現実的な評価に基づき、米国は、兵力の大半を配置しており、これまでも常にそうでした。

 中国が太平洋の2分割を希望していることですが、このことは米国にとっては大きな損失です。米国は今まで、太平洋の東も西も全てで他を圧倒するパワーを維持してきたからです。また、西側全部を中国側に譲ることは、日本や韓国、台湾、他の同盟国、そしてフィリピンなど、パートナーに対する米国の信用を大きく損なうことになります。

北朝鮮の現実的な脅威への対応

 金田 次は北朝鮮の脅威ですが・・・。北朝鮮のByongjin(並進)政策。核兵器の開発と経済の発展を同時並行で行うという「2―トラック政策」を進めており、また、新しい「核兵器ドクトリン」にどう対応すべきか。

 アワー 北朝鮮の論理は我々のものとは異なりますから、彼らへの対応はなかなか難しい。たとえば、通常兵器での大規模な日本や韓国への攻撃などです。

 旧ソ連の場合、そして今日の中国の場合もそうですが、彼らはパワーというものを認識し、理解しています。このため、こちら側にパワーがあれば、抑止が効くのです。ところが北朝鮮に対しては、単純な抑止力が効くかどうか、私は疑問視しています。

 西原 私は、北朝鮮が、そして金正恩が、基本的に何を達成しようとしているのかと。米国と直接交渉したいのだと。だから北朝鮮は、核兵器を開発した、などというプロパガンダをしているのだと考えています。

 しかし、現実に北朝鮮は、韓国に脅威を与える核兵器を持ちながら、朝鮮半島で北朝鮮が存続できるように、核兵器ドクトリンを変更しました。これまでは、韓国と同等の方法で自国を守るということだけでしたが、今や、自国の防衛には第1撃(first strike)能力を持ち、韓国に対し第1撃を行う意思を持つべきだ、と。北朝鮮は変化しており、極めて危険です。

 金田 北朝鮮問題に関する、日韓米の安全保障協力関係について、どのように考えますか? また、朝鮮半島の非核化のプロセスはどうあるべきですか?

 西原 朝鮮半島の非核化は、北朝鮮が自国の核開発計画を断念して初めて可能になりますが、断念する可能性は低いです。北朝鮮が崩壊する、北朝鮮に一種の崩壊が起きる、あるいは北朝鮮の指導力が弱体化するまでは、朝鮮半島の非核化を見ることはないでしょう。

南シナ海 中国とは多国籍で対応 切れ目のない「コアリシヨン」を構築

中国の現実の脅威への対応

 金田 次に中国の現実の脅威への対応ですが・・・。南シナ海での軍事基地建設への対応についてどう考えますか。

 西原 南シナ海での軍事行動に関して、近く、国際仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)がフィリピンの提訴に対し、フィリピンに有利な裁定を出しても(編集註=7月12日、仲裁裁判所が、南シナ海での中国の主権・主張を否定する判決を出した)、中国は聞き入れないでしょう。この状況はしばらく続くと。

 アワー 判決に対し、中国はこれを無視し批判すると思います。中国が過激になればなるほど、一層強力な国になるのか、友人をさらに怒らせてしまうのかです。中国が行っている懸念には、日本、米国、東南アジア諸国、豪州、印度などが協力して行動し、努力していく戦略があれば、対抗できると考えます。

 金田 それは大変良い指摘です。

 アワー 伊勢志摩のG7会議は大きな成功でした。それまで欧州諸国、英国、フランス、ドイツは、南シナ海での中国の行動に関心をもっていませんでした。

 安倍首相はこの問題を取り上げ、地図を使って説明しようとしました。このため、欧州諸国は、中国が行っていることの重要性、そのマイナスの点に、ある種、気付かされたのです。それ以後、中国は多くの友人を失いました。

海上交通路の脅威への対応

 金田 日本と米国は、地域の海洋安全保障に対する取り組みを主導しています。南シナ海の事例を考えると、我々は、現在は組織だったものはありませんが、切れ目のない「地域海洋安全保障協盟(コアリション)」を構築する必要が大いにあります。

 これは、幾つかの小地域のコアリションを地域全体に広げ、連結していくものです。この場合、日本と米国、豪州と印度の4カ国は、その根幹として一定の責任を持たなければなりません。

 アワー 今日の日本と米国の海洋軍事力を合わせると、中国の軍事力よりはるかに強力です。しかし、この問題にどう取り組むかという明確な戦略に欠けているのです。

 金田 特に南シナ海の航行で、海洋安全保障が破られたと判断した場合、中国は、一種の破壊行為を行うでしょう。ではどのような協力をすべきか? どのようにすべきか? 海上交通路の安全を守るため、良識ある地域の海洋国と協力する必要があります。

 アワー 私も同じ考えです。中国は強力な国になってきてはいますが、圧倒されるほど強大ではありません。米国は、航行の自由作戦を行っていますが、これをもっと積極的に、過激なほど行うべきです。非合法ではなく合法的に。正直なところ、中国には、日本の船舶の航行を妨げる勇気があるとは思えません。

 我々はフィリピンやベトナム、他の諸国が、海洋安全保障コアリションの中にある、特定小地域コアリションに参加することを慫慂(しょうよう)(又は奨励)すべきです。そうすれば、だれもが中国の非合法活動に連携して対抗することになります。これこそ切れ目のない協力の連鎖です。

 金田 その通りです。

 西原 お話しの4カ国ですが、現時点では日本、米国、豪州、印度が考えられますが、実際にはどう協力しあうのですか? 日本とインド洋の間の海域を分割し、ここは印度担当、ここは豪州担当、ここは米国の担当といった形にして行くのですか?

 それは中国と新たな緊張関係を生み出す可能性がありますので、東シナ海では、より多くの国の軍隊を組み合わせるべきです。米国は当然として、印度、豪州などの艦船です。

 地域全体でコアリションが、シーレーン、海上交通路を守ることになり、うまくいくかもしれません。一国で中国に対峙するよりは、おそらく政治的に良いでしょう。

 金田 たとえば、南シナ海の北西部では、日本、米国、ベトナムが小地域コアリションを組み、南シナ海の南東部では、日本、米国、フィリピンがコアリションを作り、これに豪州が加わる。柔軟性のある小地域コアリションを地域内の小地域ごとに構成する、これらを切れ目なく連鎖させる。それが私の考えです。

 アワー 中国との緊張関係は高まる可能性がありますが、そうなった場合、中国に対しては、「このコアリションができた原因は、そちらの行動にある。いやならそちらの行動を変えてはどうか。中国との戦争は望んでいませんから」と答えます。

 金田 本日は、忌憚のない討論を、ありがとうございます。

ジェームス E.アワー氏

1941年米国ミネソタ州生まれ。米国海軍に所属後、国防総省安全保障局日本部長。2008年「旭日中綬章」、15年「正論大賞」受賞。日本戦略研究フォーラム特別顧問。

金田秀昭氏

1945年神奈川県生まれ。防衛大学校卒後、海上自衛隊入隊。統幕第5幕僚室長、護衛艦隊司令官などを経て退職(海将)。元ハーバード大学上席特別研究員。

西原正氏

1937年大阪生まれ。京都大学法学部卒。元防衛大学校長。2008年「瑞宝重光章」、12年「正論大賞」を受賞。安倍政権の日本版NSC設立有識者懇談会メンバー。



中谷元 防衛大臣への提言

岡崎研究所理事 金田 秀昭 氏

週刊「世界と日本」2016年1月18日 第2069号より

「自衛官」の心で根本問題解決を

  中谷防衛大臣は、1昨年12月、2回目の防衛大臣に就任(1回目は防衛庁長官)し、安保法制国会という政治的難局を乗り切り、第3次安倍改造内閣で再任を果たした。

 現在は来年3月の同法施行に向けて、ROE(部隊行動基準=交戦規程)の制定など省内における諸準備を統括する一方、繁忙な省務の合間を縫って、諸国国防大臣との対話にも積極的に臨んで関係改善、緊密化を図っている。同時に、遠隔地の自衛隊小部隊の視察を重ねるなど、防衛省・自衛隊の業務の円滑化、士気の高揚にも腐心している。

 わが国の安全保障にとって、防衛大・自衛隊出身の政治家である中谷大臣の存在意義は大きく、また「融通無碍(ゆうずうむげ)」とまではいかないが「有徳無碍(ゆうとくむげ)」の政治姿勢で、着実にその政治使命を果たしている。

 安保法制が成立したとは言え、自衛隊の存在、権限などを巡っては、根源的な諸問題が未解決のまま放置されている。新年に当たり、中谷大臣であればこそ、「自衛官の心」をもって、実現に向けて真摯に取り組まれることを期待し、幾つかの点を要望したい。

1.安保法制の実効化と追補

 今般成立した安保法制は複雑極まる構造になっており、任務を付与された自衛隊の現場部隊や上級司令部等の行動判断は、容易ではない。部隊行動の自由を過度に束縛することなく、瞬時に的確な行動をとることができる実効的なROEの制定や、適切な教育訓練環境の構築などに指導力を発揮し、同時に、自衛隊向けROEが国際標準からかけ離れることのないよう留意して頂きたい。

 さらに、今般の安保法制で積み残された部分については、早期に再挑戦する気概を持って頂きたい。例えば、グレーゾーン事態における領域警備を万全にするため、法執行機関や自衛隊の省庁間の壁を超え、切れ目のない対応を可能とする「領域警備法」の制定が必須である。

 一方、憲法上「自衛権や自衛隊の保有」は依然として曖昧のままであり、国際法で保有が認められている「部隊の自衛権」の論議も見送られた。また、パリのテロに見るまでもなく、「緊急事態対処法」の制定は急務である。これら基本問題の解決のため、まず準憲法たる「国家安全保障基本法」を提起し、憲法改正に結び付けて行くことを期待する。

2.防衛力の根幹部分の改善

 日本の防衛予算は、平成25年度から微増しているが、GDPの1.0%程度であることに変わりはなく、主要国では最低である。次に低いドイツでも、GDPの1.2%程度を国防費に割り当てている。わが国周辺の軍事増強の傾向を見れば、少なくとも同程度とすべきである。

 さらに重要なことは、「定員の確保」である。近年自衛隊の海外活動実任務は増し、各自衛隊ともに負担が増えている。充足率100%を確保していれば何とか遣り繰りもできようが、現実には各自衛隊ともに充足率は90%強程度で推移しており、各自衛隊は教育所要と部隊運用の狭間で四苦八苦している。

 国家防衛基盤の充実も重要である。即ち、予備自衛官制度の拡充、防衛装備や運用支援に関わる民間業者との提携、防衛問題に関する学校・社会教育の充実、緊急事態での民間・地方自治体との自衛隊の連携といった面の改善が必要となる。

 一方、自衛官に対する国家的に適切な処遇も大切である。近年統幕長(議長)経験者に対して、瑞宝大綬章が授与されていることは喜ばしいことではあるが。願わくは、上級者のみならず、一般自衛隊員に対しても、国際標準に照らした、正当な評価に基づく適正な処遇が行われることを期待する。

3.統合防衛体制の整備

 現防衛計画の大綱では、海空優勢及び陸上機動展開能力の確保を柱とする「統合機動防衛力」の整備が目標として設定されている。

このこと自体は正しいが、前述したように、近隣諸国の軍事力増強を見れば、わが国の防衛力強化は、予算面では十分とは言えない。

 この解決策として、運用面でカバーする方法がある。即ち「統合防衛体制の強化」である。これにより自衛隊運用の柔軟性と防衛力整備の効率性の向上が期待でき、防衛力強化に必要な防衛力整備への投資が、無駄なく可能となる。

 2017年を目処に陸上総隊が発足し、3自衛隊の中央司令部組織が出そろう。この際、それらを統括する統合中央司令部を編成し、隷下に常設及び臨機の統合部隊を束ねて、統合防衛体制を整えることが緊要である。

 行政組織としての統幕と部隊組織としての統合中央司令部を併置する体制を充実し、各幕が行う防衛力整備や政策立案に対する統幕の調整・指導責任を付加することができれば、効果が倍増する。

4.日米同盟強化および地域友好国との協調

 本年の日米防衛協力指針の改訂において、同盟調整メカニズムと共同計画策定メカニズムの設置が同意され、先般の日米防衛首脳会談において、正式な開始が合意されたことは喜ばしい。ついてはこれらメカニズムを活用し、「日米同盟戦略」の構築を目指してもらいたい。

 わが国でも「国家安全保障戦略」が策定され、次いで「国家防衛戦略」の順番となる訳であるが、日本の防衛が日米同盟に大きく依拠していることを考えれば、同等又はそれ以上に「日米同盟戦略」の策定が重要となる。これにより、周辺諸国に対する抑止効果は絶大なものとなろう。

 また日本は、南・東シナ海を含む印度太平洋地域において、日米を基軸としつつ地域友好諸国を加え、平素からの多国間共同行動を念頭に置いた常設海上共同部隊の設置に重要な役割を担うべきである。これと同様に、地域を貫通する海上交通路の多国間共同防衛を目的とし、地域ごとの特性を生かした一連の海洋安全保障協盟(有志連合)の構築にも主導性を発揮すべきである。

 一方、日本の地域貢献の新たな役割として、防衛装備移転3原則の下、防衛装備面での能力構築支援を図るべきである。このためには、新設の防衛装備庁が主導性を発揮し、日米豪3国による豪国向け潜水艦開発の取り組み、インドやASEAN諸国が期待するUS―2の移転など、今まで以上に地域友好国の期待に応えていくべきである。


関連情報リンク

防衛白書は、わが国防衛の現状と課題およびその取組について広く内外への周知を図り、その理解を得ることを目的として毎年刊行しており、平成29年版は刊行43回目になります。

(防衛省ホームページより)

http://www.mod.go.jp/j/publication/wp/


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