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内外ニュース懇談会 講演要約

講演
我が国の安全保障と防衛

衆議院議員
前防衛大臣 小野寺 五典 氏

2014年10月に開催した東京懇談会で、「我が国の安全保障と防衛」と題し、国民の生命・財産を守るために、また、国際法に基づき、対話による解決を前提に、東日本大震災など自らの経験を踏まえた諸課題を、熱く強く語った。


 小野寺と申します。多少自己紹介を兼ねて、私の郷里気仙沼の話をします。私の気仙沼の家、事務所、実家は東日本大震災で、すべて全壊という扱いで、私自身も2カ月、ロウソク1本の避難生活を送った。

 震災の翌日に私は現地へ入った。全く町の様相が一変して、自分の家の前に立っても、ここがどこかわからない、というすごいありさまだった。情報は何もなかった。

 震災直後の私の仕事は、まず市役所の中にある災害対策本部の会議に毎日、朝7時、夜7時、出ることだった。

 自衛隊からも部隊の派遣者が来ており、ずっといつも一緒に、初めは人命救助から、その後は遺体の捜索、そして最後は瓦礫の撤去と。さまざまな形で自衛隊の活躍や、お世話になった米軍の活動、それらをつぶさに見る経験をした。

 もう1つ。震災で初めてワーッと全国から支援部隊が入ってきた。意外と早かったのは西日本の部隊。自衛隊で最強の部隊は北海道だが、その部隊が遅れた。なぜか。船の手配がつかない、あるいはどこの港に入ったらいいか、来られなかったのだ。


 これらを見て、もし何か有事があった時、災害が起きた時、その時もたぶん、こういうことが起きるかもしれないという問題意識でいた中で、ある時突然、防衛大臣に任命された。

 引き受けた時の日米関係は、日米安保50周年の式典すらできない状況からのスタートで、大変だなあと思った。

 すぐに東シナ海の問題。この当時、「ここで問題を起こしてほしくない。アメリカも巻き込まれて困るよな」。これがアメリカの率直な印象だった。そして、日米関係がうまくいっていないことが、その後、尖閣周辺で起きたことに繋がっているのではないかなと。私はそう思っている。

 現場の問題で初めに起きたのが、海上自衛隊の艦船に搭載のヘリコプターに、火器管制用、射撃用のレーダー照射の事案だった。その後、船自体にもレーダー照射があった。大変危険な行為だ。

 もしここで何らかの衝突事案があったら、日本が70年弱守ってきた平和の中で、初めて日本が当事者となって近隣国と衝突事案を起こす、そのきっかけになるかもしれない…と。相当緊張感があった。

 この問題、どういう形で扱うか。現場の隊員からすれば、自分たちの身に危険があるのに、毅然とした対応を取らない指揮官であれば、現場の信頼を失うと私は思った。すぐに官邸に行って総理に相談。明確な証拠、記録に基づき、外交ルートを通じ、対外的に明確な抗議をすべきだと行動した。

 中国の報道官が大変面食らって、なんかアワアワしたという印象と、初めは否定していたが、最後は部隊の指揮官がボロボロと認める発言をしたことで、国際世論も日本に対して好意的になった。この事案から、いろんなことをどんどん進められることになった。


 それからの過程で、「潜行したままの潜没潜水艦」「近くの国の戦闘機の特異な飛行」「無人飛行機の対領空侵犯措置」など、防衛省に深夜、幹部を集めた会議が何度もあった。

 そういう中で一番思ったのは、防衛力整備も大切だが、もう1点は、対外的に外交的に日本を理解する、そういう国をできるだけつくろうと。

 最初のチャンスは昨年の5月末、シンガポールの「アジア安全保障会議」だった。アメリカの国防長官、中国の軍の代表なども参加し、世界の主要国の国防大臣のアジア版という会議で基調講演をした。冒頭、歴史認識から始めた。

 これは総理の国会での発言そのままで、「痛切な反省と、過去の歴史認識を変えている政権ではない。そして日本がやるべきことは、国際社会の中で力による現状変更があってはならない。国際的な法に基づき対話により解決すべきだ」と発言した。会場から大きな拍手をもらった。

 中国代表も、会場の雰囲気で抗議を言えず、滅多にないことだが「今の日本の代表の発言は評価します」と。

 そこから雰囲気がガラッと変わり、日米関係が少しずつ前に進められることになった。

 米側からの要請だが1つは、17年前に約束したことが何も進んでいない、沖縄の問題を前に進めてほしい。もう1つは、京都に新しく米軍のXバンド(レーダー)の基地をつくってほしい。

 この2点は実は、オバマ大統領から安倍総理に言われた要請だったから、少しずつやりながら関係を改善して、日米関係が徐々に強くなっていった。


 次に、アメリカの首脳から尖閣の、日米安保条約5条適用を対外的に明確に言わせようと。アメリカの歴代大統領で、尖閣は日本の実効支配が及んでいて、5条適用だと言った大統領は誰もいない。これを明確にさせることが次の抑止力につながる話だなと。

 今年の4月、オバマ大統領が尖閣について、歴代大統領で初めて明確に「施政下にあり、そして5条適用だ」と言及してくれた。

 私は在任中150カ所、自衛隊の部隊を回った。その理由の1つは、私は東日本大震災で全国の部隊から支援を受けた被災者の1人だから、ぜひ、あの時のお礼を言いたい。

 そしてもう1つ。その部隊に震災の時の担当はどこなんだと聞く。特に大きな部隊はみんな、自分のところは震災の時はどこどこに行くことになっていると。それを報告させる。こうやって常々意識を持たせることが、震災の時の初動で対応できる、一番大事なことだと思っている。

 ぜひ皆さんに知っていただきたいのは、現場の隊員は大変士気高くやっている。日本の国民の生命・財産を守るために頑張っている。そのことを誇りに思いながら1年9カ月、無事終わらせていただいた。どうもありがとうございました。

 

※全文は月刊『世界と日本』第1247号に収録されます。また、要約は週刊「世界と日本」2041号に掲載されます。

 

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