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内外ニュース懇談会 講演要約

講演
集団的自衛権 行使は一部解釈「容認」で
―憲法の番人は最高裁判所である―

自由民主党副総裁・元外務大臣 高村 正彦 氏

2014年3月に開催した東京懇談会で「最近の内外情勢」と題し、集団的自衛権の憲法解釈見直しなどを中心に、政治経済の課題を語った。(講演要旨は次の通り)


《高村正彦氏講演のポイント》

 この3月20日に、政府・与党一丸となり予算を早く通したことは、経済にとって大変いいのだが、まだやらなければいけない仕事がたくさんある。

 スピード感を持って、かつ慎重にやるべきことは慎重にと。いずれにしても、決めるべきことを決めていくことが必要だと。

 

 集団的自衛権の行使一部容認について、あんまり憲法に関係なさそうな人が憲法とは権力を縛るものだ。立憲主義だ、立憲主義だと言うのを、大変ほほえましく聞いているが、それを制度的に担保するために憲法は三権分立を決めている。つまり、最高裁判所を憲法の最終的判断者、憲法の番人としたわけだ。

 その最高裁判所は自衛権について、集団的とか、個別的とかの区別はせず、砂川判決(1959年)で「国の平和と安全を守り、そして国の存立を全うするために必要な自衛権の行使、自衛の措置をとりうることは当然である」と言っている。だから憲法判断をする時に、最高裁の判断に縛られるのは当たり前のことだ。

 内閣法制局は、「必要な自衛の措置」のところを「必要最小限度の自衛権の行使は可能である」と言う。「必要」と「必要最小限度」。これは、実態がそんなに変わるとは思えない。

 そこまではいいのだが、内閣法制局が「だから集団的自衛権の行使は許されないんだ」と、集団的自衛権の行使をすべて許されないかのごとく言ったことは、行き過ぎだったと私は思う。

 彼らはたぶん、典型的な集団的自衛権を思い浮かべて、そういうふうに言ったのだと思う。例えば、アメリカがどこかの国から攻撃された時に、日本の自衛隊がアメリカまで行って、アメリカを守る。これが典型的な集団的自衛権だ。

 そのことは、日本の平和と安全を守るための、あるいは国の存立を全うするために必要な自衛権と言えないだろうから、そういう典型的なものは認められませんよ、と言ったことは、それなりに正しいのだと思う。ただ、すべての集団的自衛権の行使が認められない、と言い切ってしまったところが行き過ぎなのだろうと。

 しかし、情勢は変わってきた。内閣法制局は、自らのメンツにこだわらず、国の存立を全うするためのものを最高裁が認めているのだから、必要な自衛権の行使は認めなければいけない。

 国際情勢はものすごく変わってきている。今でもアメリカは一番強いが、アメリカと中国の力関係が相対的に変わってきている。中国の場合、この二十数年でその軍事費は三十数倍になっている。この伸びに日本が対抗していけるかどうか。なかなか難しい。

 私は中国が日本を侵略する意図はないと思うが、意図というのは絶対に変わらないとは言い切れない。変な意思をもってもらわないためにも日米同盟をしっかりしておく必要がある。

 内閣が一度決めたことを内閣は変えてはいけない、なんていう法はない。最高裁判所の判断の範囲内で、その時代が変わっている中で憲法の解釈が変わることはありうることだ。

 必要最小限度の自衛権の行使はできる。これは憲法解釈だ。そして、だから集団的自衛権の行使はできませんというのは、解釈を当てはめた場合で、当てはめの問題に過ぎない。

 また、自然権だから集団的自衛権も憲法で制約できないという論議があるが、私は個別的自衛権、集団的自衛権まるまるが、国連憲章で認められているからと言って、自然権ではなくて、必要最小限度の、あるいは必要な、この範囲で自然権だと解するのが正しいだろうと思っている。

 安保法制懇は、前の安倍内閣の答申と違って、今度は、私の考え方に近いものが出てくるのではないかと期待している。

 集団的自衛権の行使について自民党の一部には、やっぱり憲法改正が本筋だと言う人もいるが、そういう人も含めて「一部容認」ということが大体大勢になっている。

 日本みたいな憲法改正が著しく難しい規定を持った国では、解釈で変えることはありうることだ。また内閣が内閣の意思、閣議決定で憲法の解釈を変えることは、今までと比べて、極めて慎重な手続きを取るということだ。

 それは、まず閣議決定で憲法解釈を変える。その後、法律が出され、それを国会で通し、初めて国家としての意思決定できる。そのうえで具体的な事案について、その法律に基づいて出すか、出さないか。という3段階の意思決定が必要なわけだ。

 憲法に規定もない内閣法制局とは、憲法の番人である最高裁の判断に将来耐えうるかどうか、国会審議に、あるいは国民の民意に耐えうるかどうかを、法律家の立場から助言する法律顧問にすぎない。

 内閣法制局は憲法の番人だなんて言う、内閣法制局の人がいたとしたら、それは傲慢不遜と言わざるをえない。

 集団的自衛権の解釈の問題は、実質的には当てはめの問題にすぎないと私は言っているが、形式的には解釈改憲だと言わざるを得ない。これは慎重に、だけど強い決意を持ってやらなければいけないと思っている。

 経済の話にもちょっと触れたい。

 アベノミクスは今のところそれなりに順調だと思う。3本の矢の的は何だ、目的は何だと言ったら、デフレからの脱却、成長、財政再建だ。

 国民の間に、デフレから脱却できるかもしれないという期待感が醸成している。数字が良くなったから、5%から8%への消費税率アップが決断できた。

 しかし4月から景気は一時的に落ち込む。勝負は7〜9月で成長軌道に戻るかどうかだ。

 3本目の矢はどうしたのだとよく言われる。民間の人たちが思い切って創意工夫を凝らして、国から制約されない自由な経済活動ができるのが最大の基本だ。そうすると規制緩和だと。安心・安全、命を守るために本当に必要な規制なのか、既得権益を守るための規制なのか。その仕分けはなかなか難しいが、しっかりやっていきたい。

 

※全文は月刊世界と日本』第1240号に収録されます。また、要約は週刊「世界と日本」に掲載されます。

 

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